行政書士は、相続手続や在留資格申請などの業務において、職務上請求書を使用して戸籍謄本や住民票などの公的証明書を取得することができます。ただし、その使用は厳格に制限されており、正当な職務上の必要性と依頼者との明確な委任関係が前提となります。
 たとえば、相続人調査においては、被相続人の出生から死亡までの戸籍をたどり、法定相続人を確定する必要があります。この過程で、被相続人の直系尊属・卑属・兄弟姉妹など、相続人となる可能性がある人物の戸籍を取得することが求められます。行政書士は、相続人の一人や遺言執行者、金融機関などからの依頼を受けて、職務上請求書を用いて必要な戸籍を取得することができます。ただし、「可能性がある」というだけで無関係な人物の戸籍を広範囲に請求することは認められておらず、請求の正当性を説明できる資料(除籍謄本、委任状など)を備えておくことが重要です。
 一方、在留資格申請業務においては、外国人本人の戸籍は存在しないため、職務上請求書で取得するのは主に日本人配偶者や家族の戸籍・住民票など、日本の公的機関が発行する資料に限られます。
 たとえば、外国人が日本人と結婚して「日本人の配偶者等」の在留資格を申請する場合、日本人配偶者の戸籍謄本(婚姻の事実を証明)や住民票が必要となり、行政書士がその配偶者からの委任を受けて職務上請求書を用いて取得することが認められます。また、永住許可申請や家族滞在ビザ申請などでも、家族構成や扶養関係を証明するために戸籍や住民票が必要となることがあり、同様に職務上請求書が活用されます。
 いずれの業務においても、職務上請求書の使用にあたっては、請求対象者との委任関係を証明できる資料を備え、請求理由欄には「相続手続のため」「在留資格申請のため」など、具体的かつ正当な理由を記載する必要があります。不適切な使用は懲戒処分の対象となるため、行政書士は常に慎重かつ適正な運用を求められます。

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