(1)子の有無が人生を分けた時代 ー 家系図から見える家族観の変遷
自分の家系図をたどってみると、祖父母世代以前の子どもの多さが目につきます。しかし一方で、婚姻後も子どもがいないケースも見受けられます。
これはあくまで推測の域を出ませんが、子どもができなかった女性は離婚され、その後、男性が後妻との間に子どもをもうけている例があるようです。
昔は、子どもができない原因を女性に押し付ける風潮があったのではないかと考えさせられます。
(2)命をつなぐ代償 ー 祖先の記憶が教えてくれること
私の祖先には、10人以上の子どもを出産し、最後の子を産んだ翌日に亡くなった方がいます。おそらく、産後の肥立ちが悪かったのでしょう。
多くの子育てに追われ、自分自身を犠牲にして生きたその人がいたからこそ、今の私たちが存在しています。そのことを思うと、1日1日を大切に生きなければならないと感じます。
ただ一方で、その方の夫—つまり私の祖先の父親は、翌年には再婚していました。そのことに対しては、少し複雑な思いを抱かずにはいられません。