(1)地理と場所

 インドネシアは、大小あわせて17,000以上の島々からなる世界最大級の群島国家です。2025年の人口はおよそ2億8,500万人に達し、世界で4番目の規模を誇ります。国土の面積は日本の約5倍。主要な島としては、スマトラ島、ジャワ島、カリマンタン島(ボルネオ島の一部)、スラウェシ島、そして観光地として有名なバリ島などがあります。
 特にジャワ島には全国人口の6割が集中しており、首都機能移転先として注目されている「ヌサンタラ」の建設も進行中です。ASEANの中でも最大の経済規模を誇り、安定した成長率を維持しています。
 インドネシアは一年を通じて高温多湿の熱帯気候に属します。強い日差しと湿度のため、現地の人々は1日2回ほどシャワーを浴びるのが一般的です。

(2)言葉・宗教

 公用語はインドネシア語ですが、ビジネスシーンや観光業界では英語が広く使われています。
 世界最大のイスラム教徒人口を抱える国であり、ジャワ島やスマトラ島ではイスラム文化が色濃く根付いています。その一方で、バリ島ではヒンドゥー教が主流で、宗教ごとに生活習慣や食文化が異なります。
 たとえば、バリ島では豚肉料理「バビ・グリン」が名物ですが、イスラム教徒が多い地域では豚肉は食べられません。食事の作法にも宗教的背景が反映されており、イスラム教徒は食事の前に「ビスミッラー(神の名において)」と唱えます。また、左手は不浄とされるため、食べ物や物を渡す際には右手を使うのが礼儀です。

(3)食文化の魅力

 インドネシアは古来より「香辛料の島々」と呼ばれ、胡椒やナツメグ、クローブなど世界的に重要なスパイスの原産地です。料理には豊富な香辛料が使われ、複雑で奥深い味わいを生み出しています。
 代表的な料理には、次のようなものがあります。
 ・ルンダン(スマトラ島発祥):香辛料を多く使った牛肉の煮込み料理。
 ・ガドガド(ジャワ島):ピーナッツソースをかけた温野菜サラダ。
 ・グデッグ(ジャワ島):若いジャックフルーツを甘く煮込んだ郷土料理。
 ・ナシ・ブンクス:バナナの葉で包んだ弁当スタイルのご飯。
ガドガド

(4)歴史と日本との関係

 13世紀頃からイスラム教が広まり、のちにオランダによる長い植民地支配を受けました。第二次世界大戦期には日本の統治を経験し、1945年に独立を果たしています。
 現代では日本と良好な関係を築いており、アニメや音楽などのポップカルチャーは若者を中心に人気です。また、戦後の歴史的背景から、日本語を理解する世代も存在します。

(5)国民性と価値観

 温暖な気候の影響もあってか、インドネシアの人々は「ティダ・アパアパ(大丈夫、気にしないで)」という言葉に象徴されるように、楽観的でおおらかな性格といわれます。宗教や民族の多様性を受け入れる寛容さも大きな特徴です。
人間関係では思いやりを大切にし、ストレートな否定表現を避ける傾向があります。これは日本の「本音と建前」にも通じ、両国文化に共通する面が見られます。
 インドネシアのビジネス社会では上下関係を重んじ、特に目上の人への敬意を欠かさないことが信頼構築の第一歩です。丁寧な態度と礼儀正しい振る舞いが円滑な仕事の進展につながります。

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