(1)バングラデシュの基礎情報

 バングラデシュは、日本の国土の約4割ほどの広さに、約1億6,000万人もの人々が暮らす人口密度の高い国です。首都ダッカは世界でも屈指の過密都市として知られています。国土の南側はベンガル湾に面し、ガンジス川がつくる肥沃なデルタ地帯では農業が盛んですが、毎年のように洪水が発生し、人々の生活に深刻な影響を及ぼしています。

(2)独立までの歴史

 この地域はかつてイギリス領インドの一部でしたが、1947年にイギリスが撤退すると宗教の違いからインドとパキスタンに分離しました。パキスタンは西側と東側に分かれており、現在のバングラデシュは東側にあたります。しかし、言語や文化の違い、政治や経済面での不満が高まり、1971年に独立戦争を経て「ベンガル人の国」を意味するバングラデシュ人民共和国が誕生しました。

(3)言語と教育

 公用語はベンガル語ですが、ビジネスや教育の場では英語も広く使われています。特にIT分野の発展が著しく、国内には数千のIT企業があり、“隠れたIT大国”とも呼ばれています。教育熱心な家庭が多く、学校の授業に加えて塾や家庭教師を利用することも一般的です。
 経済成長は続いているものの、貯蓄に余裕がある家庭は多くはなく、病気や事故の際には親戚や知人からの援助に頼ることもあります。社会保障制度が十分に整っていないため、家族や地域のつながりが生活を支える重要な役割を果たしています。また、計画的に行動することはやや苦手とされますが、予期せぬ出来事には柔軟に対応できる点が強みです。

(4)人々の国民性

 バングラデシュの人々は初対面でも親しみやすく、フレンドリーな性格が特徴です。日本社会にも柔軟に適応する傾向があり、宗教や文化の違いが大きな障害となることは少ないといわれています。
 1971年の独立以降、日本はODAを通じてインフラや教育、農業分野などでバングラデシュを支援してきました。そのため、現地では日本に対して好意的な感情を抱く人が多く、日本人は温かく迎えられます。また、国旗のデザインには日本の影響も取り入れられており、両国の友好を象徴しています。

(5)宗教と食文化

 国民の9割以上はイスラム教徒で、豚肉やアルコールはほとんど口にしません。主食は米で、日本人の約3倍の量を消費するとされます。食卓には豆や魚を使ったカレーが並び、スパイスを多用した料理が多いのも特徴です。ジャガイモを潰して香辛料を加えた「アルボッタ」や、スパイスご飯と肉を組み合わせた「ビリヤニ」が代表的な料理です。食事の時間は遅く、昼食は午後2時ごろ、夕食は夜9時以降にとる家庭が一般的です。

(6)主要産業

 輸出の大部分を占めるのは衣料品産業で、世界的なファッション製造拠点として重要な役割を担っています。多くの日本企業も進出しており、今後の経済関係のさらなる発展が期待されています。

入管業務×家系図作成|行政書士たかはし法務事務所